二浪之愚記

二浪ニート→三浪警備員→四浪期間工(いまここ)

【penspinning】浪人生がペン回しの魅力を紹介してみた【JEB】

私がペン回しの奥深さを知ったのは浪人初期の頃である。どうやらペン回しには「浪人回し」なる別称(蔑称)があるようだが、私ほど浪人回しの名を体現してきた人間は、古今東西探しても相当稀有であろう。コンティニュアス浪人4回なんて尋常な人間のする芸当ではない。

そんなことはさておき、今回の本題はペン回しの魅力についてである。余りにも奥が深い世界であるため、この魅力を言語化するのはなかなかに難しい。そこでまず初めに以下の動画を観ていただこう。

 

 

www.youtube.com

 

 ご覧頂いたのはペン回しのコラボレーションビデオ(CV)と呼ばれているものである。ネット上で出演者を募り、10秒から20秒の動画を集めて一つの作品にしている。CVへの出演は、ペン回しにおける活動の中核と言っても過言ではない。歴史的に見ても、オンラインにおける映像製作というこの文化形態が、ペン回しの普及や技術向上に大きく関わってきたのは明らかなのである。(私は新参なのでその辺りの歴史を肌感覚で分かっている訳ではないが)。

ここで挙げたCVは、数ある中でも私が個人的に感動した作品をピックアップしたものに過ぎない。youtubeで「ペン回し」と検索すると他にも無数のCVが見られるので、興味のある人は色々覗いてみて欲しい。

それにしても、先ほど例に挙げた作品は本当に素晴らしい。ペン回しが出来ない人でも十分楽しめると思う。それくらい出演者の技術も編集のクオリティも高い。特にJapEnシリーズは日本最高格のCVとして名高い。この領域まで来ると本当に狂人の世界だなと思う。我を忘れて狂ったように回し続けなければ、こうはならんだろう。「努力は夢中に勝てない」という言葉があるが、この言葉がこれ以上正確に当てはまる世界を、私は見たことが無い。

 人それぞれ回し方に個性があるのも面白い。ペンの先をつまんで振り回すような動きをする人がいたり、ペンが指から離れるアクロバティックな回しをする人がいたり、洗練された指使いで綺麗に回す人がいたりする。

そしてお気付きの通り、動画内で使用されているペンの大半は普通のペンではない。これは複数のペンを分解し、各部品を再構成して一本のペンに仕上げたものである。ペン回しの技が高度化するにつれてペンの重心や長さを調整する必要性が生じ、その結果として「改造ペン」を作る習慣が定着したのである。人だけでなく、ペンにも得意・不得意な技があり、ペンと人とが一体となって個性を作り上げている。

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少数派ではあるが、未改造のペンを専門に回す人もいる。JapEn12thにも出演されていたEase氏は、ドクターグリップという未改造ペンの使い手として有名である。改造ペン使いにも劣らない高度な技術を持ち、さらに未改造特有の利点を生かした技を加えることで、独自のスタイルを確立している。

かくいう私もドクターグリップを好んで使っている者の一人である。まだまだ歴も浅く、上手くペンを使いこなせていないのだが、一度Ease氏の動画と見比べてみよう。初心者と上級者にどれだけの違いがあるか。きっと未経験者でも難易度や安定感に差を見つけられるはずだ。

 

Ease氏の動画

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 私の動画

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 ペン回しは一般に理解されにくい趣味であるから、「こんなものが何の役に立つんだ」というツッコミを受けることが多々ある。私は未だこれに対する明白な回答を持ち合わせていない。というか、むしろ何の役にも立たないということ自体が、ペン回しの魅力の一つだろうと思ったりもする。所詮学生の暇潰しでしかなかったものを、ひたすら練習して極めるというそのシュールさに、何故か心が惹かれてしまうのだ。ニコニコ動画のタグに「無駄に洗練された無駄の無い無駄な動き」というのがあるが、これほどペン回しの魅力を端的に表せる言葉があっただろうかと思う。

私が未改造のクラシックなスタイルを好むのも、このような感性が寄与している。現代のペン回しは競技として、パフォーマンスとして、芸術作品として、高度な文化として、進化している。それは素晴らしいことではあるが、これでは先ほど述べた「本来手遊びでしかなかったものが高度に発展しているシュールさ」という概念が消失し、ペン回しが単なるジャグリング競技と同化してしまうのではないかという懸念がある。

私が未改造を使うのは「ペン回し」としての原形を極力維持することを重要視していることの顕れでもあるのだ。私にとってペン回しは「ペン」を回してこそなのである。これほどまでに原理主義的な思想の元でペンを回しているのは端的に言って異端だが、まあ、こういう奴が一人くらいいてもいいだろう。回しを見ればその人がどのような理念の元でペン回しを続けてきたのかが分かるというのも面白いところである。

 

ペン回しの魅力を紹介するはずが後半は自分語りに傾倒してしまった。これでも私なりにペン回しの面白さを伝えてきたつもりではある。この記事を読んでペン回しの世界に興味を持たれた方がいれば幸いである。